新年度もはじまり、幼児教育学科の2年生にとってはこれから教育実習がはじまります。
1年生は、少しづつ学校生活に慣れてきたころかもしれません。
1年生に学生生活について聞いてみると一様に
「短大での90分の授業は長い!!」と答えます。
そうなんです。
短大の授業時間は1コマ90分となり、高校時代の倍の時間が割り当てられているのです。
しかし、そんなしんどい時間もゴールデンウィークを過ぎたあたりから慣れてきて
夏前には90分の授業リズムが当たり前のようになってきます。
短大生活は高校と違うところが多く、
ペースに慣れるまでちょっと時間がかかるかもしれませんが、
必ず慣れてきますので、ここがふんばりどころだと凌いでもらいたいと思います。
話は変わって、
私は4月、授業の最初に1年生全員に
「保育者という職業の魅力とは何か?」というレポートを書いてもらいました。
そこで最も多かった意見は
「子どもの成長していく姿を直接見る(関わる)ことができる」というものでした。
それではなぜ子どもの成長を見ることが保育者の魅力になるのでしょうか?
同じように学生に聞いてみました。
そこではたくさんの意見が出てきました。
例えば、子どもの笑顔が見られるから、子どもからパワーをもらえるから、自分自身も成長できるから、子どもから信頼されるから、などでした。
そこには、子どもの成長の手伝いをすることによって、
社会の中での自分自身の役割を認識できる機会がたくさんありそうだという期待感とともに、
自分自身の「学び」の欲求(成長動機)が潜んでいるようにも思えるのです。
セルフヘルプ理論では、「ヘルパーセラピー原則」という考え方があります。
これは、援助を与えたものが最も援助受けるという意味です。
つまり他者を助け、手助けできたと思っていることが、
結果を見ればそのことによって自分自身の役割を再認識できたり、
自信を回復できたりして、助かっているのは実は自分なのだということを指摘したものです。
例えばある病気の人が、同じような病気で治療の選択に失敗したという体験談を聞くと、
いろいろな医療情報をインターネットで探したり、
患者会に相談したりして、よりよい治療方法を探します。
そこでより治療方法に巡り合えたり、よい医者に巡り合えたとしたならば、
最初に治療の選択に失敗した体験談を話した人は、「私の体験談によって多くの人が治療の選択に失敗しなくてすんだ」と思うことができます。
「自分の失敗は他の人の役に立っている」と思えることは、自身の自尊心を回復させてくれますので、
助かっているのは自分です。これが相互援助の源です。
保育者の魅力はたくさんあるでしょうが、ひとつには
「保育」は保育者自身の価値観を常に刺激し、
「助け合う」という原体験を実感できるからなのかもしれないなと思ったのでした。
このように学生に保育者の魅力について考えてもらったのですが、
私も様々な意見をいただいていろいろ考えさせられました。
もっと保育者の魅力についてしっかりした考えを持ちたいなとも思ったのですが、
よくよく考えてみると
私も学生に教えていることが自分自身の学びや研究にもつながっているのだと
改めて思わされたのです。
(幼児教育学科 小野智明)